AIコーディング・アシスタント
2027年までに、企業のソフトウェア・エンジニアの50%が、機械学習を活用したコーディング・ツールを使用するとGartnerはみています。ファウンデーション・モデルに基づくコード生成プロダクトは、複雑でより長い提案を生成することができるため、開発者の生産性が大幅に向上します。
ほとんどの組織では、ソフトウェアに対するニーズが開発者のキャパシティを上回る状態となっているため、既存の開発者は限界に達しており、迅速に機能を構築できず、仕事に満足感を得ることができません。AIコーディング・アシスタントは、開発者の生産性と満足度の向上を促進するアクセラレーターとして台頭しつつあります。AIコーディング・アシスタントは、日常的なタスクを処理することで、開発者がより価値の高いアクティビティに注力できるようにします。それにより、組織は既存のチームでより多くの機能を迅速に提供できるようになります。
AI拡張型ソフトウェア・エンジニアリング
ソフトウェア開発ライフサイクルには、機能テストや単体テスト、ドキュメント作成など、作業内容が定型的でルーティン化し、かつ繰り返し行われるようなタスクが含まれますが、AI拡張型ソフトウェア・エンジニアリング・ツールはこれらを自動化します。これにより、ソフトウェア・エンジニアは、機能創造のような価値の高い活動に時間、エネルギー、創造性を集中させることができます。
AI拡張型ソフトウェア・エンジニアリングを使用する利点には、ソフトウェア開発者の生産性の向上、ならびにソフトウェア開発者が開発に専念できることで、満足度が向上する点が挙げられます。それらに加えて、優先度が高く、複雑で、不確実なビジネス・イニシアティブに、ソフトウェア・エンジニアリングのケイパビリティを割り当てられること、ならびに、自己回復テストと明白でないコード・パス (問題の検出や修正の提供、テスト・シナリオを自動生成する) を品質チームが開発するための支援ができること、などが挙げられます。
プラットフォーム・エンジニアリング
テクノロジ・エコシステムの複雑性を管理するために、多くのデジタル企業がプラットフォーム・エンジニアリングのプラクティスを取り入れ、開発ならびにプロダクト・チームに一貫性のあるセキュアで統合されたプラットフォームを提供するプラットフォーム・エンジニアリング・チームを設立しています。プラットフォーム・エンジニアリングは、プラットフォーム・ユーザーがコストとリスクを管理しながらビジネス価値を提供できるよう、セルフサービス型のツール、ケイパビリティ、プロセスをデリバリすることに重点を置いています。
Gartnerは、2026年までに、大規模なソフトウェア・エンジニアリング組織の80%が、アプリケーション・デリバリのための再利用可能なコンポーネント、ツール、サービスを提供する社内プロバイダーとして、プラットフォーム・エンジニアリング・チームを結成するとみています。
シニア ディレクター アナリストの片山 治利は次のように述べています。「日本でも近年、ソフトウェア開発の内製化の機運が高まりつつありますが、開発の在り方 (手法や採用するテクノロジなど) が従来とは大きく変わり始めていることを認識していない日本企業のIT部門やソフトウェア・エンジニアも少なくありません。ソフトウェア・エンジニアリング・リーダーは、本ハイプ・サイクルを活用することで、今後のトレンドを理解し、イノベーションがソフトウェア・エンジニアリング・エコシステム全体にどのような影響を及ぼすかを把握できます」
Gartnerのサービスをご利用のお客様は、リサーチノート「ソフトウェア・エンジニアリングのハイプ・サイクル:2023年」で詳細をご覧いただけます。
日本で提供しているサービスについては、こちらよりご参照ください。https://www.gartner.co.jp/ja/products
本プレスリリースに関連する内容は、「Exploit Generative AI for Happier, More Productive Software Developers」と題した無料のウェビナー (英語) でも解説しています。
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