従業員は生産性向上に役立つのであればモニタリングを受け入れる
新型コロナウイルス感染症のパンデミック以降、従業員の生産性をモニタリングするツールへの関心が高まっています。これは、従業員がデバイスやアプリケーションを活用できているか、どの従業員が最も生産性が高いか、ビジネス成果が達成されているか、などを把握するために使用されます。
従業員を監視する目的で、従業員生産性モニタリングを使用すると、広く不信感と反感を買います。しかし、デジタル・ワーカーの96%は、以下に提示されたメリットが少なくとも1つあれば、代わりにモニタリングを積極的に受け入れると回答しています。
- 1位:トレーニングやキャリア開発の機会となる (回答者の34%)
- 2位:仕事に必要な情報を見つけやすくなる (回答者の33%)
- 3位:自分のコンピュータやアプリケーションに問題が生じたときにITサポート部門から積極的な支援が得られる (回答者の30%)
従業員はテクノロジの問題に対するプロアクティブな解決を望んでいる
従業員は、テクノロジに関する課題解決を社内のITサポート部門に対する電話、チャット、電子メールによる対話によって解決しようとします。しかし、2023年の調査では、2020年の状況から変化しています。今では、インターネットで回答を得る、同僚に尋ねるなど、新たな方法での解決も好むようになっています。このことは、従業員がよりスピーディな問題解決を求めていることの表れです。
ポールマンは次のように述べています。「従業員は現在、ITサポート部門に対して、コンピュータやアプリケーションの問題が報告される前、あるいは問題が認識される前に、積極的に問題解決の支援をしてくれることを望んでいます。このことは、ITサポート部門が、問題が報告されてから動くリアクティブな部門からプロアクティブな部門へと転換する必要性を意味しています。ITチームがこのことを実現するためには、デジタル従業員エクスペリエンス (DEX) ツールが貢献するでしょう。このツールは、従業員のデジタル・エクスペリエンスを継続的に改善します」
「今後のデジタル・ワークプレース・リーダーは、従業員のデジタル・エクスペリエンス (DEX) を向上するエクスペリエンス・リーダーとなります。彼らはビジネス部門と連携し、新たなデジタル・エクスペリエンスを獲得できるよう協業することで、従業員のテクノロジ経験がより共感を得られるようにするなど、新しい資質と実践能力を獲得することになるでしょう」
ディレクター アナリストの針生 恵理は次のように述べています。「日本の企業においてもリモート/オフィスのハイブリッド環境で働くユーザーが増加しています。一方、そのようなハイブリッド環境において、従業員がジェネレーティブAIといった新たなテクノロジを使いこなせるかどうかが生産性に大きな影響を与えようとしています。今後、柔軟な働き方を支援するテクノロジが今まで以上にビジネスにとって重要になります。このような中、IT部門はアプリケーションやデバイスの機能面だけではなく、新たなデジタル・テクノロジを利用する『人』にフォーカスすることで、彼らがどのような体験でどのような満足を得ているかを戦略の中に組み込む必要があります。CIOは取り残される従業員が出ないように、すべての従業員に対するトレーニングの拡充や、人々の横のつながりを可能にするコラボレーティブな環境の整備などの取り組みの推進によって、すべての従業員のデジタル・エクスペリエンスを向上させる必要があります」
Gartnerのサービスをご利用のお客様は、リサーチノート「What Workers Want: Top 10 Insights from the Digital Worker Experience Survey」(英語) で詳細をご覧いただけます。
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Gartnerは2023年8月29~30日に、ガートナー デジタル・ワークプレース サミットを東京コンファレンスセンター・品川にて開催します。本サミットでは、組織が働き方を変えてハイブリッド&フレキシブル・ワークにおいて成功を収めるために押さえておくべき最重要課題、最新トレンド、テクノロジに関する知見を提供します。本リリースに関連したデジタル・ワークプレースに関する内容は、前出のトリ・ポールマンや針生をはじめとする国内外のエキスパートが講演を予定しています。コンファレンスのニュースと最新情報は、Twitterでご覧いただけます (#GartnerDW)。
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