Newsroom

プレスリリース

2022年12月13日

Gartner、あらゆる境界を越えたビジネス創出に向けて、インフラストラクチャとオペレーション (I&O) を躍進させるための指針を発表

「ガートナー ITインフラストラクチャ、オペレーション&クラウド戦略コンファレンス 2022」(12月13~14日) において、目指すべき4つの方向性について押さえるべき7か条を基に解説

ガートナージャパン株式会社 (本社:東京都港区、以下Gartner) は、あらゆる境界を越えたビジネスの創出に向けて、インフラストラクチャとオペレーション (I&O) を躍進させるために必要となる指針を発表しました。

本日より2日間にわたり開催しているガートナー ITインフラストラクチャ、オペレーション&クラウド戦略コンファンレス 2022のオープニング基調講演において、アナリストがインフラ戦略およびイノベーションを率いるITリーダーが目指すべき4つの方向性について、押さえるべき7か条 (I&O FORWARD) を基に解説しました (図1参照)。4つの未来とは、1) I&Oチームがビジネス部門と真に融合できる未来、2) プラットフォーム・エンジニアリングと自動化により、すべての従業員がより良いソリューションを享受できる未来、3) I&Oチームが日々のタスクをこなす仕事から何かを実現するための仕事へシフトする未来、4) I&Oチームが企業におけるイノベーションの中心となる未来です。

図1. I&O FORWARD

 出典:Gartner (2022年12月)

Fusion team:フュージョン (Fusion) チームとビジネス・テクノロジスト

デジタル・トランスフォーメーションを推進、加速させるには、企業全体でデジタル・スキルを向上させることが重要です。Gartnerの調査によると、デジタル成熟度の高い組織は、低い組織に比べて3倍の成長率を示しています。一方、47%の従業員がデジタルによる摩擦 (デジタル・フリクション) を経験していることも明らかになっています。

マネージング バイス プレジデントの長嶋 裕里香は次のように述べています。「インフラ戦略およびイノベーションを率いるITリーダーは、デジタルによる摩擦を減らす必要があります。そのためには、ビジネス部門と融合し、彼らの課題解決に一緒に取り組むことが重要です」

Outreach: I&Oからビジネス部門に入り込む (Outreach) ための働き掛け

デジタル・ビジネスで成功する企業は、非IT部門に所属するビジネス・テクノロジストとIT人材を含めた、さまざまなスキルや役割を持った人材が混在・融合したフュージョン・チームを作るようになってきています。

「インフラ戦略およびイノベーションを率いるITリーダーは、フュージョン・チームとビジネス・テクノロジストをサポートすることに重点を置くべきです。そして、IT部門の外へ手足をのばし、ビジネスやビジネス部門の課題や懸念を理解することが重要です」(長嶋)

Reduction:プラットフォーム・エンジニアリングの複雑さの低減 (Reduction)

プラットフォーム・エンジニアリングは、従来のインフラストラクチャ・エンジニアリングを進化させます。ディスティングイッシュト バイス プレジデントのネイサン・ヒル (Nathan Hill) は、次のように述べています。「I&Oを前進させるためには、プラットフォーム・エンジニアリングのアプローチを採用することが重要です。インフラ戦略およびイノベーションを率いるITリーダーは、共有インフラストラクチャを提供するためにプラットフォーム・エンジニアリングを活用しています。プラットフォーム・エンジニアリングのアプローチは、ローコード/ノーコ-ド開発のトレンドとも相性が良く、専門的な開発者でなくてもアプリケーションを作成できる方法を提供します」

Automation: I&O戦略の中心となる自動化 (Automation)

インテリジェント自動化は、I&Oを前進させるために不可欠です。ヒルは次のように述べています。「インテリジェント自動化から最大の価値を生み出すには、I&Oを支援するだけでなく、ITおよびステークホルダーに具体的な価値を提供し、これらの新しいツールや人が介在しないオペレーションが、組織全体に利益をもたらすことを証明する必要があります」

プラットフォーム・エンジニアリングを採用して、インテリジェント自動化を活用することで、ルーティン化したタスクから人間を解放し、効率性やデジタル・エクスペリエンスを高めることができます。

Workforce: 従業員の新たなスキル習得と最適化

2022年以降、従業員の離職率はパンデミック前よりおよそ20%高くなる可能性があるとGartnerは予想しています。企業や組織は、人材を確保するために、従業員に適切なスキルを身につけさせ、権限を与え、適切なタイミングで適切な場所に配置することが重要になってきています。

Dynamic: ダイナミック (Dynamic) ワーク・マネジメント

ダイナミック・ワーク・マネジメントは、労働力から仕事 (タスク) そのものに焦点を移すマネジメントです。新たなタスクの創造やより柔軟対応を目指すと同時に、従業員の充実感や満足度を考慮した、新しいプランニングとマネジメントの手法と言えます。従来の人材の採用や育成、仕事や役割への配置を越え、個人のキャリアの可能性を組み合わせた「仕事 (タスク) の自己選択」のような、革新的なモデルをも包含しています。

Research: 調査 (Research) とイノベーション・ラボ

デジタルとリアルが完全に融合する新たな世界に向けて、新たな意思決定や判断をもたらす価値あるテクノロジが、大量に登場しています。バイス プレジデントの池田 武史は次のように述べています。「デジタルのテクノロジがもたらす新たな世界では、それにふさわしい新しいインフラが必要になり、イノベーションを生む『仕組みや仕掛け』を作ることが重要になります」

登場するテクノロジの中から、自社の未来を形作るテクノロジを見つけ出し、検証し実装につなげるために必要な取り組みの1つとして、Gartnerは「イノベーション・ラボ」の設立を推奨しています。イノベーション・ラボの成功確率を大幅に向上させるには、リーダーシップの存在、多様な人材、成果や指標の定量化、イノベーションの評価プロセスの開発/獲得、社外のさまざまなパートナシップの5つの要素が重要です。

池田は次のように述べています。「ITインフラは、これまでもビジネスをえる基盤として役に立ってきました。しかし、これからはデジタルを前提とする新たな世界を支えるより重要なインフラとしての役割が求められます。インフラ戦略およびイノベーションを率いるITリーダーには、今回示した7か条を新たな世界へと導く羅針盤と捉えて、組織を未来に導くリーダーとして活躍していただきたいです」

本日より2日間(12月13日~14日) にわたって開催しているガートナー ITインフラストラクチャ、オペレーション&クラウド戦略コンファンレス 2022 (会場:八芳園本館) では、インフラ戦略およびイノベーションを率いるITリーダーに向けて、あらゆる境界を越えたビジネス (Anywhere Business) への変革に必要となる、最新のトレンドや喫緊のトピックに対するアドバイスを提供しています。コンファレンスのニュースや最新情報はTwitterでご覧いただけます (#GartnerIO)。

日本のITエグゼクティブ向けのニュースや最新情報は、GartnerのTwitterFacebookでも案内しています。最新のプレスリリースや記事、ウェビナー情報については、こちらよりご参照ください。
日本で提供しているサービスについては、こちらよりご参照ください。
https://www.gartner.co.jp/ja/products

Gartnerについて

Gartner, Inc. (NYSE: IT) は、お客様のミッション・クリティカルな課題について、より優れた意思決定と大きな成果へと導く実行可能かつ客観的な知見を提供します。詳細については下記Webサイトでご覧いただけます。

gartner.com

gartner.co.jp (ガートナージャパン)

報道関係各位からのお問い合わせ先