- GartnerのCEO/上級経営陣向けサーベイで初めて、「環境サステナビリティ」がビジネス優先課題のトップ10にランクインした。
- ワークフォース (従業員の定着などの人材関連) の順位は2年連続で上昇した。デジタル化やサイバーセキュリティといったテクノロジ関連の順位には、わずかに及ばなかった一方で、収益性やキャッシュフローといった財務関連よりは、優先順位が大幅に高い課題に挙げられた。
- CEOの63%は、メタバースについて、自社ビジネスに「適用できないテクノロジ」または「主要テクノロジになる可能性が非常に低い」と考えている。
米国コネチカット州スタンフォード発、2022年5月18日 — Gartner, Inc. (以下Gartner) は、世界のCEOおよび上級経営幹部を対象にした最新の調査結果を発表しました。本調査では、人材、パーパス、価格、生産性に関するCEOの考え方が2022年に大きく変化することを示しています。具体的に言えば、サステナビリティ (持続可能性)、ワークフォース (人材)、インフレ (物価上昇) に対する考え方です。
アナリストでディスティングイッシュト バイス プレジデントのマーク・ラスキーノ (Mark Raskino) は、次のように述べています。「2022年は、CEOの視点が間違いなく変化する年です。パンデミックは、働き方を変えたいという人々の願望や、長距離のグローバル・サプライチェーンの脆弱性といった、深刻な社会的トレンドを徐々に表面化させました。最近では、ロシアのウクライナ侵攻によって、CEOが今すぐ対処する必要のあるマクロ経済要因が増幅しています。インフレは、その1つです」
「しかし同時に、CEOのデジタル・ビジネスへの意欲は、パンデミックや関連する危機にも揺るがず、高まり続けています」
Gartnerが2021年7~12月に実施した2022年CEO/上級経営陣向けサーベイでは、北米、欧州・中東・アフリカ、アジア太平洋の地域におけるさまざまな業界、売上高、規模の企業に属する、400人以上のCEOおよび上級経営幹部から回答を得ました。
メタバースは大半のCEOにとって重要ではない
CEOは、最も影響を及ぼす新規テクノロジとして、3年連続で人工知能 (AI) を挙げています。一方、メタバースについては、CEOの63%が、自社ビジネスに「適用できないテクノロジ」または「主要テクノロジになる可能性が非常に低い」と回答しています (図1参照)。