米国コネチカット州スタンフォード発、2022年2月1日 — Gartner, Inc. (以下Gartner) は、2021年の主要電子機器メーカーによる半導体消費に関する調査結果 (速報値) を発表しました。2021年は、半導体不足と新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) パンデミックの影響により、主要電子機器メーカーの生産体制に混乱を招いたものの、上位10社の半導体購入額は前年比25.2%増となり、世界の半導体消費全体の42.1%を占めました。
アナリストでディレクターの山地 正恒は次のように述べています。「2021年、半導体ベンダーは半導体チップの出荷量を増やしましたが、主要電子機器メーカーによる半導体需要はベンダーの生産能力をはるかに上回るものでした」
半導体チップの不足は、自動車だけでなく、スマートフォンやビデオゲーム機などのさまざまな電子機器の増産も阻む要因となりました。その一方で、半導体不足によりチップ単価が大幅に上昇したため、主要電子機器メーカーは2021年の半導体の調達に例年よりもはるかに多くの金額を投じることになりました。
マイコンや汎用ロジック集積回路 (ICs)、多種多様な特定用途向け半導体などの半導体チップは平均単価が15%以上も上昇しました。「半導体不足により、主要電子機器メーカーの二重発注やパニック買いが加速し、半導体消費が急増しました」(山地)
AppleとSamsung Electronicsは、2011年以降、順位の入れ替えはあるものの、上位2社の座を維持しています。Huaweiは半導体チップの購入に苦戦し、2020年の3位から2021年は7位に後退しました。Huaweiのスマートフォン・シェアの減少分を、BBK ElectronicsやXiaomiなどの中国系スマートフォン・メーカーが代わりに獲得し、半導体消費を大幅に増加させました (表1参照)。