CSPの5G売上高を地域別に見ると、北米では、ダイナミック・スペクトラム・シェアリング (DSS) やミリ波帯基地局の導入が進むこともあり、2020年の29億ドルから2021年には43億ドルに拡大するとみられます。西欧では、認可型周波数、モバイル・コア・インフラストラクチャの近代化、規制プロセスの遵守を優先し、2020年の7億9,400万ドルから2021年には16億ドルに増加する見込みです。中華圏は世界の売上高シェア第1位を維持し、2020年に74億ドルであった売上高が2021年には91億ドルに達する見通しです。
2024年には世界の主要都市をカバーする5Gサービスを商用化するCSPの割合が60%に達する
商用化可能な5Gサービスを提供するCSPの割合は、2020年の10%から2024年には60%に拡大するとGartnerはみています。これは過去のLTEや4Gの普及率と同等であり、5Gへの投資は、2021年にLTEおよび4Gを上回るでしょう。
CSP間の競争の激化は、5Gの導入ペースを加速させています。新しいOpen RANとvRAN (仮想化RAN) のエコシステムは、現在のベンダー・ロックインを打破し、将来的にはコスト効率が高く俊敏な5G製品を提供することで、5Gの採用をさらに促進する可能性があります。
アナリストでシニア ディレクターの瀧石 浩生は次のように述べています。「Open RANとvRANの商用化は少数の革新的なCSPによって始まったばかりですが、業界からの注目を集めており、5Gの将来的な成功には欠かせないものです。日本は5Gをリードする国の1つといえます。特に、CSPによるOpen RANおよびvRANの早期商用化、ならびに企業によるローカル5Gの導入が世界に先駆けて行われています。日本発のエコシステムが世界に影響を与える可能性があり、その動向を注意深く見守る必要があります。既に米国や英国のCSPが日系ベンダーを選定しており、こうした動きは今後も広がる可能性があります」
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【海外発プレスリリース】
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