ガートナージャパン株式会社 (本社:東京都港区、以下ガートナー) は、世界の主要9カ国の企業で働く従業員を対象に実施した「Gartner 2021 Digital Worker Experience Survey」の結果を発表しました。日本の従業員は他国と比べ、デジタル・スキルの自己評価が最も低いだけでなく、ワークプレース系アプリケーションの活用率も最低レベルであることが明らかになりました。また、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の影響下にあった2020年を通しての個人の生産性に関する自己評価も、最も低い結果となりました。
本調査は、テクノロジやワークプレースに関する従業員の利用動向やエクスペリエンスを把握する目的で、2020年11~12月にかけて、米国、欧州 (英国、ドイツ、フランス)、アジア太平洋地域 (日本、中国、インド、シンガポール、オーストラリア) の従業員数100人以上の組織に所属する10,080人の正社員を対象に実施したものです。
日本はビジネス用途のデジタル・テクノロジのスキルに関する自己評価が最も低い
ビジネス用途のデジタル・テクノロジのスキルに関する自己評価、すなわち自身のスキル・レベルをどう捉えているかを尋ねたところ、日本は「素人」ないし「中程度」と回答した従業員が6割以上となり、調査した9カ国中で自己評価が最も低い結果となりました。2017年4月に実施した調査においても、自身のレベルを「素人」「中程度」と低く評価した従業員の割合は、日本が最も多く、58%でした。
世界主要国の従業員は、約5人に1人 (18%) がデジタル・テクノロジの「エキスパート」を自認しており、従業員の半数以上は自身がデジタル・テクノロジに習熟していると考えています。一方、日本の従業員で「エキスパート」を自認している割合はわずか4%であり、他国と比べて自己評価が非常に低い結果となりました。特に自己評価が最も高いインド (37%) と比べると大きな乖離が見られました (図1参照)。