ラブロックは次のように述べています。「デバイス・セグメントの高い成長要因はいくつか挙げられます。各国が2021年も遠隔教育を継続する中、学生向けのタブレット端末やノートPCの需要が見込まれます。同様に、企業は感染対策として従業員の在宅勤務を継続しており、従業員のリモートワークを制度化しつつあります。予算が安定化することで、CIOは2020年に注力したアセットへの再投資が可能となっています」
2024年まで、企業はリモートワークとデジタル・タッチポイントが恒久的に増加する新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) 後の世界で存続するために、デジタル・ビジネス・トランスフォーメーションを少なくとも5年以上は加速せざるを得なくなるでしょう。リモートワークに関連する世界のIT支出は2020年から4.9%増加し、2021年には3,329億ドルに達する見通しです。
「デジタル・ビジネスは2020年後半から2021年初頭にかけての主要なテクノロジ・トレンドであり、クラウド・コンピューティング、基幹ビジネス・アプリケーション、セキュリティ、カスタマー・エクスペリエンスなどの分野が最前線にあります。ハイパーオートメーションなどの最適化の取り組みは今後も継続され、キャッシュの還元と作業の排除がこれらのプロジェクトの焦点となることに変わりありませんが、最適化の対象はタスクだけではなくプロセスへと拡大するでしょう」(ラブロック)
COVID-19のワクチンが一部の国では利用可能になりましたが、政府の医療介入は2021年中も依然として必要となる見通しです。Brexitや米中経済摩擦などのCOVID-19以外の地政学的要因も、一部地域の回復を阻害するでしょう。
多くの国が早期に回復する可能性はあるものの、世界的なIT支出が2019年のレベルに戻るには2022年までかかるでしょう。飲食、旅行、エンタテインメントといった人が集まる産業は、長期的に低迷するでしょう。
ラブロックは次のように述べています。「COVID-19は多くの産業の「デジタル化の均衡点 (techquilibrium)」をシフトさせました。社内プロセス、サプライチェーン、顧客やパートナーとのやりとり、サービス提供のデジタル化が2021年にはさらに進み、ITがビジネスをサポートする側からビジネスそのものへと移行することが可能になります。2021年の最大の変化は、ITの資金がどのように調達されるかであり、必ずしもITの資金がどの程度調達されるかではありません」
世界のIT支出の展望については、以下の無料ウェビナーで詳細な分析をご確認いただけます。「IT Spending Forecast, 4Q20 Update: Recovery in 2021 but Recovered in 2022」
先進トレンド、CIOならびにITリーダーの次なる課題とアクションについてはGartner ebook「Top Priorities for IT: Leadership Vision for 2021」をご覧いただけます。
GartnerのIT支出予測は、IT製品およびサービスの全範囲にわたる、何千ものベンダーの売り上げに対する厳密な分析に基づいています。ガートナーは、一次調査の手法を二次的な調査資料によって補完することで、予測の基礎となる市場規模データの包括的データベースを構築します。
Gartnerが四半期ごとに発表しているIT支出予測は、ハードウェア、ソフトウェア、ITサービス、通信の各セグメントでのIT支出に関して独自の見解を提供します。このレポートは、Gartnerのお客様が市場機会と課題を把握する上で役立つものです。弊社のお客様は、最新のIT支出予測調査を「Gartner Market Databook, 4Q20 Update」でご覧いただけます。最新のIT支出に関連するレポート、ウェビナー、ブログ、プレスリリースなどへのリンクも紹介されています。
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本資料は、Gartnerが海外で発信したプレスリリースを一部編集して、和訳したものです。本資料の原文を含めGartnerが英文で発表したリリースは、以下よりご覧いただけます。
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