ガートナージャパン株式会社 (本社:東京都港区、以下ガートナー) は、国内においてカスタマー・エクスペリエンス (CX) に取り組んでいる企業は全体の2割に満たないという調査結果を発表しました。
デジタルの普及と競争の激化により、多くの企業では新たな差別化要素を見いだすことが求められており、これに対処するための有望な選択肢として、CXおよびその管理手法であるカスタマー・エクスペリエンス管理 (CEM) への関心が高まっています。実際に、顧客関連テクノロジやCXへの取り組み方法に関してガートナーに寄せられる問い合わせは、年々増加しています。
しかしながら、ガートナーが国内のユーザー企業に現在のCXの取り組み状況について尋ねたところ、「CXプロジェクトが進行中/稼働済み」と回答した企業の割合は、全体のわずか6.6%にすぎず、「検討中」を含めても、取り組んでいる企業の割合は全体の2割に満たない (17.4%) 結果となりました。一方、「CXを知らない/分からない」と回答した企業の割合は27.9%、「自社には必要ない」という企業も18.3%存在し、「必要だが未検討/(検討に入ったが) 進捗が遅い」と回答した企業36.4%も加えると、全体の8割以上 (82.6%) がCXに取り組んでいない結果となりました。規模別に見ると、従業員数2,000人以上の企業では、取り組んでいる企業の割合は35.9%あり、全体の17.4%と比べて2倍でした。それでも、6割以上が取り組んでいないことになります。国内においてはCXの取り組みが依然として進んでいない現状が浮き彫りになりました (図1参照)。