ガートナージャパン株式会社 (本社:東京都港区、以下ガートナー) は、「日本におけるポストモダンERPのハイプ・サイクル:2019年」を発表しました。
本ハイプ・サイクルでは、日本のERP市場に大きな影響を及ぼすテクノロジやプラクティスについて、それぞれの期待度および成熟度 (時間の経過) の関係を相対的に位置付けています (図1参照)。
ガートナージャパン株式会社 (本社:東京都港区、以下ガートナー) は、「日本におけるポストモダンERPのハイプ・サイクル:2019年」を発表しました。
本ハイプ・サイクルでは、日本のERP市場に大きな影響を及ぼすテクノロジやプラクティスについて、それぞれの期待度および成熟度 (時間の経過) の関係を相対的に位置付けています (図1参照)。
図1. 日本におけるポストモダンERPのハイプ・サイクル:2019年
出典:ガートナー (2019年12月)
現在、ERP市場は変革期を迎えています。旧来のオンプレミスのモノリシック (一枚岩的) なERPスイートを分解した上で、複数のアプリケーションを疎結合で連携させる「ポストモダンERP」へと刷新する動きが活発化するとともに、その先にある「未来のERP」の姿を探るベンダーや企業も出始めています。ガートナーでは、ポストモダンERPの先にある未来のERP像として、「エンタプライズ・ビジネス・ケイパビリティ (EBC)」というコンセプトを打ち出しました。EBCは、人工知能 (AI) 駆動、データ中心、コンシューマブル、人間の強化、イネーブリング、顧客指向という特徴を備えた新たな時代のERP像であり、企業が必要とするケイパビリティを担う複数のアプリケーションを組み合わせることで、変化にも柔軟かつ俊敏に対応し、高いビジネス価値をもたらすことが期待されます。
EBCの特徴:
ポストモダンERP、さらにはEBCのような、ERPの新しいモデルが求められる背景には、ベンダーによるロックインや、重厚長大なERPにおける運用負担を回避する意図だけでなく、デジタル・ビジネスをはじめとした新たなトレンドや働き方改革に代表される就労環境の変化への対応があります。過度なカスタマイズを伴うオンプレミスのモノリシックなERPでは、コストがかさむことに加え、展開や機能変更に時間を要するため、もはやビジネスの求めるスピードに追随できなくなっています。
アナリストでバイスプレジデントの本好 宏次は次のように述べています。「ERPの導入・刷新に責任を持つITリーダーは、AI、予測分析、会話型ユーザー・エクスペリエンス、モノのインターネット (IoT) などのデジタル・テクノロジを取り込みつつ、複数のアプリケーションが緩やかに連携するERP環境をいかに構築できるかが、企業の競争力を左右し得ることを認識する必要があります。そのためには、ポストモダンERP、さらにはEBCへのロードマップも意識した、長期的なERP戦略を立案することが非常に重要です」
ガートナーのハイプ・サイクルは、一連のテクノロジやプラクティスに対する期待度や成熟度を視覚的に示したものです。企業のITリーダーは、ERPの導入・刷新に関する計画を策定するに当たり、ハイプ (過度な期待) にとらわれない視点に立って、当該テクノロジやプラクティスを導入するか否かの判断が自社に与え得る影響 (機会やリスク) という観点から、それらを評価する必要があります。
ガートナーのサービスをご利用のお客様は、ガートナー・レポート「日本におけるポストモダンERPのハイプ・サイクル:2019年」(APP-19-94) で関連する内容をご覧いただけます。
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