今回の調査では、成果を得ているか得ていないかといった回答が、定量的な指標に基づいたものであるか (感覚的なものではないか) を検証するために、ビジネス成果を判断する定量的な指標の有無も尋ねました。その結果、データを利活用している企業やビジネス上の成果を得ている企業ほど、定量的な指標を定めていることが明らかになりました。
今回の調査結果について、ガートナーのアナリストでシニア プリンシパルの一志 達也は次のように述べています。
「データの利活用からビジネス上の成果は得られているのか - それを確かめるためにも、現状を把握したり改善を実感したりするにも、指標が必要です。定量的な指標を定め、データの利活用を全社的に根付かせるのは、決して容易なことではありません。データを扱うスキルを備え、一定以上の経験を有する人材が組織全体にいなければ、データを利活用する文化は醸成されにくく、十分な成果を得ることもできないでしょう。それだけに、人材の確保は重要ですが、多くの企業では育成や採用の取り組みが進んでいません。人事部門の協力を仰ぎながら、長期的、短期的に人材を確保する方法を計画し、文化醸成と人材育成の両面から取り組んでいくことが重要です」
ガートナーは来る6月10~12日、東京コンファレンスセンター・品川 (東京都港区) において「ガートナー データ & アナリティクス サミット 2019」を開催します。本サミットでは、「不確実な時代だからこそ、明確な目標を掲げてリードせよ」をテーマに、データとアナリティクスの活用レベルを引き上げ、不確実な環境の中でも目的を見失うことなく、デジタル経済における競争に勝利するための戦略や方式を提示します。
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調査手法
本調査は、日本全国の従業員数20人以上のITユーザー企業の中からランダムに約5,200社を抽出し、電話で承諾を得た上で調査票を郵送し (約2,900社)、フォローアップ・コールなどを実施して回答を得ています。回答者には、情報システム部門の責任者を想定しています。回答の全返送数 (有効回答企業数) は750社で、調査期間は2018年10月~12月でした。
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