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2017年8月23日

ガートナー、「先進テクノロジのハイプ・サイクル:2017年」を発表 - 今後10年にわたりデジタル・ビジネスを推進する 3つのメガトレンドが明らかに

2,000を超えるテクノロジから重要な知見を抽出

米国コネチカット州スタンフォード発 - 2017年8月15日 - ガートナーは「先進テクノロジのハイプ・サイクル:2017年」を発表し、企業が今後5~10年にわたってデジタル・エコノミーの世界で生き残り、成功することを可能にする、3つの大きなメガトレンドを明らかにしました。

3つのトレンドとは、どこでも人工知能 (AI) となる世界、透過的なイマーシブ・エクスペリエンス (没入型の体験)、デジタル・プラットフォームです。これらのトレンドは比類のないインテリジェンスを提供すると共に、まったく新しい体験を創出し、企業・組織が新たなビジネス・エコシステムとつながることを可能にする礎となるでしょう。

ハイプ・サイクルの中でも最も歴史の古い本ハイプ・サイクルは、ビジネス戦略担当者や最高イノベーション責任者、研究開発リーダー、起業家、グローバル市場の開発担当者、先進テクノロジ・チームなどが先進テクノロジのポートフォリオを策定する際に考慮すべきテクノロジとトレンドを、業種横断的な視点から提示しています。

「先進テクノロジのハイプ・サイクル」は数あるハイプ・サイクルの中でも独特のもので、2,000を超えるテクノロジの中から知見を抽出し、注目すべき先進テクノロジおよびトレンドとして簡潔にまとめ、提示しています。本ハイプ・サイクルでは、今後5~10年の間、高度な競争優位性をもたらすであろう一連のテクノロジに特に焦点が当てられています (図1参照)。 

ガートナーのリサーチ ディレクター、マイク・J・ウォーカー (Mike J. Walker) は次のように述べています。「テクノロジ・イノベーションに注力しているエンタプライズ・アーキテクトは、これらの重要トレンドと注目すべきテクノロジのほか、それらが自社にどのような影響を及ぼすのかを評価する必要があります。これらのトレンドは、そうした影響をもたらすばかりでなく、エンタプライズ・アーキテクチャ・リーダーに重要な機会を提供します。すなわち、エンタプライズ・アーキテクチャ・リーダーは、ビジネス部門とIT部門のシニア・リーダーがすぐにでも承認可能なレベルの実用的かつ診断的な施策を打ち立て、彼らがデジタル・ビジネスの機会と脅威に対応するのをサポートできるのです」

どこでもAIとなる世界

これから10年にわたり、AIは最も破壊的な技術領域になるでしょう。その背景にあるのが、急成長するコンピューティング・パワー、ほぼ無限に増えるデータ、かつてない進歩を遂げるディープ・ニューラル・ネットワークです。これらの要因によって、AIテクノロジを導入している企業は、データを活用して新たな状況に適応し、さまざまな未知の問題を解消することが可能になるでしょう。このテーマに注力したい企業は、以下のテクノロジを検討する必要があります。 

ディープ・ラーニング、深層強化学習、汎用人工知能、自律走行車、コグニティブ・コンピューティング、商用無人航空機 (ドローン)、会話型ユーザー・インタフェース、エンタプライズ・タクソノミ/オントロジ管理、機械学習、スマート・ダスト、スマート・ロボット、スマート・ワークスペース 

透過的なイマーシブ・エクスペリエンス

テクノロジは今後もますます人間中心型となり、人、ビジネス、モノが透過的に関係するレベルに達するでしょう。テクノロジがより適応的、コンテキスト依存的、流動的に進化するにつれ、人、ビジネス、モノの関係は、職場や自宅において、また企業や他者とのやりとりにおいて、さらに密接に絡み合うようになるでしょう。検討すべき重要なテクノロジは以下のとおりです。

4Dプリンティング、拡張現実 (AR)、ブレイン・コンピュータ・インタフェース、コネクテッド・ホーム、ヒューマン・オーグメンテーション、ナノチューブ・エレクトロニクス、仮想現実 (VR)、立体ホログラフィック・ディスプレイ

デジタル・プラットフォーム

先進テクノロジは、必要なデータ量、高度なコンピューティング・パワー、遍在性 (ユビキタス) に対応したエコシステムを提供する実現基盤の革新を求めるものです。コンパートメント (区分) 化された技術インフラから、エコシステムに対応したプラットフォームへのシフトによって、人と技術をつなぐまったく新しいビジネスモデルの基盤が形成されつつあります。企業が注視すべき、プラットフォームを実現する主要なテクノロジは、以下のとおりです。

5G、デジタル・ツイン、エッジ・コンピューティング、ブロックチェーン、IoTプラットフォーム、ニューロモルフィック・ハードウェア、量子コンピューティング、サーバレスPaaS、ソフトウェア・デファインド・セキュリティ

前出のウォーカーは、次のようにも述べています。「これらのテーマを概観すると、透過的なイマーシブ・エクスペリエンスを生み出す人間中心型の実現テクノロジ、例えばスマート・ワークスペースやコネクテッド・ホーム、AR、VR、成長著しいブレイン・コンピュータ・インタフェースといったものが、ハイプ・サイクルに沿ってほかのトレンドを牽引している様子が分かります」

どこでもAIとなる世界に関わる先進テクノロジは、ハイプ・サイクル上を急速に進んでいます。ディープ・ラーニング、自律走行車、機械学習、コグニティブ・コンピューティングの各テクノロジは、ちょうど「過度な期待」のピーク期を越えつつあります。このことは、これらのテクノロジが透過的なイマーシブ・エクスペリエンスの創出を実現する主要なテクノロジであることを示しています。

3つ目のトレンドであるデジタル・プラットフォームもまたハイプ・サイクルを駆け足で上っており、新しいITの現実は、将来に向かう推進力を持った基盤プラットフォームを提供することで実現可能になることを示しています。量子コンピューティング (黎明期を上昇中) やブロックチェーン (ピーク期を越えた位置付け) などのテクノロジは、今後5~10年において最も革新的かつ劇的な影響力を発揮すると考えられます。

ウォーカーは続けて次のように述べています。「企業がテクノロジをさらに活用し、社員やパートナー、顧客のエクスペリエンスに不可欠な要素にできれば、自社のエコシステムを新しい動的な方法でプラットフォームとより強く結び付けられるようになることを、これらのメガトレンドは示しています」

先進テクノロジに関する詳細情報は、「Hype Cycle for Emerging Technologies, 2017」の中でガートナーの顧客に提供されています。本ハイプ・サイクルは、ガートナーのTrend Insightレポート「2017 Hype Cycles Highlight Enterprise and Ecosystem Digital Disruptions」の一部です。100を超えるハイプ・サイクルをまたぐ、1,800以上のテクノロジ、サービス、領域のプロファイルから成るTrend Insightレポートは、CIOおよびITリーダーが自社のビジネスに影響を与える機会と脅威に対応し、テクノロジを通じて実現するビジネス・イノベーションを主導することをサポートするとともに、効果的なデジタル・ビジネス戦略の策定を支援できるよう編集・作成されているものです。

CIOをはじめとするITリーダーが一堂に会する世界で最も重要なイベント『Gartner Symposium/ITxpo 2017』において、先進のトレンドについてさらなる分析のプレゼンテーションが行われます。これらのイベントのニュースと最新情報は、ツイッターでご覧いただけます (#GartnerSYM)。 

『Gartner Symposium/ITxpo』の開催場所、日時は以下のとおりです。
 9月18~21日:南アフリカ、ケープタウン
 10月1~5日:米国、フロリダ州オーランド
 10月23~26日:ブラジル、サンパウロ
 10月30日~11月2日:豪州、ゴールドコースト
 10月31日~11月2日:日本、東京
 11月5~9日:スペイン、バルセロナ
 11月13~16日:インド、ゴア 

【海外発プレスリリース】
本資料は、ガートナーが海外で発表したプレスリリースを一部編集して、和訳したものです。本資料の原文を含めガートナーが英文で発表したリリースは、以下よりご覧いただけます。
https://www.gartner.com/en/newsroom/

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