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ホーム2012年 プレス・リリース − ガートナー、2013年の戦略的テクノロジ・トレンドのトップ10を発表 『Gartner Symposium/ITxpo 2012』において最新の業界トレンドを明らかに

2012年11月7日
ガートナー ジャパン株式会社
広報室

ガートナー、2013年の戦略的テクノロジ・トレンドのトップ10を発表

『Gartner Symposium/ITxpo 2012』において最新の業界トレンドを明らかに

米国フロリダ州オーランド発 − 2012年10月23日 − ガートナーは、企業・組織にとって戦略的な重要性を持つと考えられるテクノロジとトレンドのトップ10を発表しました (注参照)。これは、世界8カ所で開催されている『Gartner Symposium/ITxpo 2012』において発表されています。

ガートナーは、今後3年間で企業に大きな影響を与える可能性を持ったテクノロジを「戦略的テクノロジ」と呼んでいます。ここで言う「大きな影響」とは、ITやビジネスに革新を起こすもの、多大な投資の必要が生じるもの、導入が遅れた場合に機会損失などのリスクにつながるものを含んでいます。

戦略的テクノロジには、成熟した既存のテクノロジや、幅広い用途に適用できるようになった既存のテクノロジなども含まれます。また、早期導入企業にビジネスの戦略的優位性をもたらしたり、今後5年間で市場を大きく変える可能性を持ったりするような先進的テクノロジも、含まれます。これらのテクノロジは、企業の長期的なプラン、プログラム、イニシアティブに影響を及ぼします。

ガートナーのバイス プレジデント兼ガートナー・フェローのデイヴィッド・カーリー (David Cearley) は次のように述べています。「これらのトップ10テクノロジは、ほとんどの企業・組織にとって戦略的なものです。ITリーダーは、今後2年間の戦略策定のプロセスにこれらのテクノロジを組み入れる必要があります。企業は必ずしもリストアップされているすべてのテクノロジを採用して投資しなければならないというわけではありませんが、近い将来見込まれるニーズへどのように対応するのかについて、各社とも十分に検討した上で判断しなければなりません」

カーリーは、これらのテクノロジは「ソーシャル」「モバイル」「クラウド」「インフォメーション」という4つの力の結節 (Nexus of Forces:力の強固な結び付き) の中に出現しているとしています。単独でも革新的かつ画期的なこれらの力が結び付くことで、ビジネスと社会は大きく変わってきており、従来のビジネスモデルを刷新しながら新たなリーダーを生み出しています。このような「4つの力の結節」は、今後のテクノロジ・プラットフォームの基盤になるでしょう。


2013年に注目すべき戦略的テクノロジのトップ10は次のとおりです。

 

モバイル・デバイスの戦い

ガートナーは、2013年までに全世界においてインターネットへアクセスするデバイスとして、携帯電話がPCを上回る存在になり、2015年までに成熟市場で販売される携帯端末の80%以上がスマートフォンになると予測しています。ただし、これらの携帯端末のうちWindows搭載の端末は全体の20%にとどまるでしょう。2015年までにメディア・タブレットの出荷実績はノートブック全体の半数近くに達し、Windows 8 OSはGoogle AndroidおよびApple iOSに次ぐ3番目の位置付けになるでしょう。MicrosoftにとってWindows 8は大きな賭けで、実際の使用環境におけるパフォーマンスを見極めるとともに、ユーザーがどのように反応するのか、Windows 8プラットフォームのスタイルを評価しなければなりません。ITのコンシューマライゼーションにより、消費者をターゲットとしたデバイスをユーザーが使用する限り、企業が従業員によるiPadやWindows 8デバイスの使用を止めることはできなくなるでしょう。企業は多様なデバイスをサポートしなければならなくなり、PCやタブレット・ハードウェアを標準化することは難しくなるでしょう。IT部門にとって、これはWindowsという単一のプラットフォームを軸にした従来のPC主体の時代から、Windowsが単に数多くのサポート対象の1つにすぎなくなる「ポストPC」の時代へと変わることを意味しています。

 

モバイル・アプリケーションとHTML5

消費者向けアプリケーションや企業向けアプリケーション構築のためのツールの市場は、100社を優に超える潜在的ベンダーが活動している複雑な市場です。現在、ガートナーはモバイル開発ツールをいくつかのカテゴリに分けています。今後数年間、すべてのタイプのモバイル・アプリケーションに単一で対応できる最適なツールは登場しないと考えられるため、複数のツールの使用を想定する必要があります。これからも、ネイティブ、特殊用途、ハイブリッド、HTML5、メッセージ、クライアントなしの6つのモバイル・アーキテクチャが引き続き広く使われるでしょう。ただし、HTML5の能力が高まるのに伴い、ネイティブ・アプリケーションからWebアプリケーションへの長期的なシフトが起こると考えられますが、ネイティブ・アプリケーションがなくなることはなく、今後も最良のユーザー・エクスペリエンスと最も豊富な機能を提供し続けるでしょう。開発者には、タッチ環境向けに最適化した、調和の取れた状況で幅広いデバイスで実行できるモバイル・アプリケーションを提供するための新しいデザイン・スキルが必要となります。

 

パーソナル・クラウド

個々のユーザーの個人的なコンテンツの保存、サービスおよび好みのコンテンツへのアクセス、デジタル・ライフの中心としてのPCの役割は、徐々にパーソナル・クラウドに移行していくことになるでしょう。パーソナル・クラウドは、ユーザーが日常生活のさまざまな場面で使い分けているデバイスをつなぐ接着剤としての役割を果たします。パーソナル・クラウドは、各ユーザーに固有のサービス、Webのアクセス先、コネクティビティの集合体で、それぞれのコンピューティングとコミュニケーション活動を包含したデジタル・ライフの縮図です。ユーザーにとって、パーソナル・クラウドはいつでも利用できるポータブルな場所であり、あらゆるデジタル・ニーズを満たすことができます。パーソナル・クラウドの世界には絶対的な1つのプラットフォームやフォーム・ファクタ、テクノロジ、ベンダーは存在せず、管理された多様性とモバイル・デバイス管理 (MDM) が不可欠な要素となります。パーソナル・クラウドでは、焦点の当たる対象がクライアント・デバイスから、さまざまなデバイス間で提供されるクラウド・ベースのサービスへとシフトします。

 

エンタプライズ向けアプリケーション・ストア

一部のベンダーがストアの対象を指定のデバイスとアプリケーション・タイプに制限することで、企業は複数のストアを利用し、複数の支払いプロセスを経て、複数のライセンス条件を遵守しなければならないという、複雑なアプリケーション・ストア環境に直面することになるでしょう。ガートナーは、2014年までに多くの企業・組織がプライベート・アプリケーション・ストアを通じてスタッフにモバイル・アプリケーションを提供すると考えています。エンタプライズ・アプリケーション・ストアの登場により、IT部門は中央集権化されたプランナーとしての役割から、ユーザーおよび場合によっては「アプトレプレナー (Apptrepreneur)」を支援するエコシステムへ、ガバナンス (統制) とブローカ (仲介) サービスを提供する市場マネージャーとしての役割へとシフトします。

 

インターネット・オブ・シングス

インターネット・オブ・シングス (Internet of Things: IoT) とは、消費者向けデバイスや物理的資産などの物理的なモノにインテリジェント性が付加され、これらのモノとインターネットがつながるというコンセプトです。現在さまざまなモバイル・デバイスに組み込まれるようになってきたIoTの中心的な要素には、埋め込みセンサ、画像認識技術、近距離無線通信 (NFC) ペイメントなどがあり、もはや「モバイル」は携帯端末やタブレットの使用だけを意味するものではなくなっています。例えば製薬のコンテナや自動車など、セルラー・テクノロジは多くの新しいタイプのデバイスに埋め込まれるようになってきています。スマートフォンや他のインテリジェント・デバイスはセルラー・ネットワークを単に使用するだけではなく、NFC、Bluetooth、低エネルギー、Wi-Fiなどを通じて腕時計のディスプレイや医療センサ、スマート・ポスター、家庭用エンタテイメント・システムなどの幅広いデバイスおよび周辺機器との通信を実現しています。IoTによって新しいアプリケーションとサービスの幅が大きく広がる一方で、多くの新たな課題も生み出されるでしょう。

 

ハイブリッドITとクラウド・コンピューティング

より少ないスタッフでより多くの仕事をすることが求められるようになるのに伴い、IT部門はIT関連の活動を調整するためのさまざまな役割を果たす必要に迫られていますが、この変化はクラウド・コンピューティングによってさらに次のレベルへと進められています。先頃実施されたガートナーITサービスの調査から、元来分散されたタイプが異なる複数のサービスが混在し、一般的には複雑なクラウド・サービスについて、社内ユーザーおよび社外のビジネス・パートナーのプロビジョンと利用環境を向上させる責任を実感しているIT部門において、社内クラウド・サービス・ブローカー (CSB) としての役割が重要性を増してきていることが分かっています。社内CSBの役割は、IT部門が組織内における影響力を維持し高めるとともに、ITサービス消費における1つのアプローチとしてクラウドの利用が増加するのに伴って発生する新たな要件へ対応する上で、価値を生み出す中心的な存在としての立場を確立するための手段の1つです。

 

戦略的ビッグ・データ

ビッグ・データは、個々のプロジェクトに焦点を当てる従来の状況から、企業の戦略情報アーキテクチャに影響を与える存在へと変わりつつあります。データの量、多様性、スピード、複雑さへ対応するために、従来の多くのアプローチは変化することを余儀なくされています。このような現実から、企業・組織は意思決定に必要なすべての情報を単一のエンタプライズ・データウェアハウスに格納するというコンセプトを捨て、コンテンツ管理、データウェアハウス、データマート、特化されたファイル・システムなど複数のシステムをデータ・サービスおよびメタデータによって統合した「論理的な」エンタプライズ・データウェアハウスへと移行しつつあります。

 

アクショナブルなアナリティクス

アナリティクスは、ユーザーが実際に行動しているその場で、状況に応じて提供されるようになってきています。パフォーマンスの向上と低価格化によって、ITリーダーはビジネスのあらゆる行動について、分析とシミュレーションを実行できるようになりました。 クラウド・ベースのアナリティクス・エンジンおよびビッグ・データ・リポジトリとモバイル・クライアントをリンクさせることによって、あらゆる場面で、いつでも最適化とシミュレーションを実行することが可能になりました。 この新しいステップは、ビジネス・プロセスにおける行動のあらゆるタイミングと場所で、いっそう柔軟な意思決定を強力に支援するために、シミュレーション、予測、最適化および他のアナリティクスを提供します。

 

インメモリ・コンピューティング

インメモリ・コンピューティング (IMC) も、変革の機会をもたらします。従来は処理に数時間を要するようなタイプのバッチ・プロセスも、数分単位、場合によっては数秒単位にまで大幅に短縮できるようになり、これらのプロセスをリアルタイム・サービスまたはほぼリアルタイムのサービスとして、クラウド・サービスの形で社内外のユーザーに提供することが可能になります。 数百万のイベントもわずか数ミリ秒で読み込み、相関関係とパターンを検出し、新たな機会と脅威を「その場でリアルタイムに」明らかにすることができます。また同じデータセットに対してトランザクション・アプリケーションとアナリティクス・アプリケーションを同時に実行できるようになり、ビジネスの革新に向けた、これまでにない新たな可能性が開かれます。今後2年の間に数多くのベンダーがインメモリ・ベースのソリューションを提供するようになり、このアプローチが主流として採用されるようになるでしょう。

 

統合されたエコシステム

現在、市場はより緊密に統合されたシステムとエコシステムへのシフトが進み、従来のような複数の異種アプローチがゆるく結ばれた環境から離れる傾向にあります。このトレンドの背景にあるのが、コストの削減、シンプルな環境、より確実なセキュリティに対するユーザー・ニーズです。 また、ベンダーにとってはソリューション・スタックへの管理能力を高め、営業利益を増やすとともに、実際のハードウェアを提供する必要なしに、管理された環境下で完全なソリューション・スタックを提供できることが、このトレンドを後押しする力となっています。 このトレンドは3つのレベルで示されます ―― アプライアンスはハードウェアとソフトウェアを統合してインフラストラクチャおよびアプリケーションのワークロードへ対応するためにパッケージ化されたソフトウェアとサービスを提供し、クラウド・ベースのマーケットプレースと仲介者は複数のベンダーからの機能やサービスの調達、消費、利用をサポートするとともに独立系ソフトウェア・ベンダー (ISV) に開発とアプリケーション・ランタイムの基盤を提供し、 モバイルの世界ではApple、Google、Microsoftを含むベンダー各社がエンド・ツー・エンドのエコシステム全体を通じてさまざまなレベルで管理環境をサポートし、アプリケーションを通じてクライアントを拡張します。

 

『Gartner Symposium/ITxpo』について
『Gartner Symposium/ITxpo』はCIOおよびIT上級役員が一堂に会する、世界で最も重要なシンポジウムです。このイベントでガートナーは、グローバルなITリサーチ/アドバイザリ企業として、中立・公正な立場から客観的かつ信頼性の高い知見を提示するとともに、主要なテクノロジ・ベンダー各社の最新ソリューションに触れることができる場を提供いたします。『Gartner Symposium/ITxpo』は、参加各社が年間計画を策定する上で重要な役割を果たしています。各社のIT担当役員は、ビジネス上の課題に対応し業務効率を高めるためにITをどのように活用すべきか、『Gartner Symposium/ITxpo』が提供する知見に高い信頼を寄せています。

 

『Gartner Symposium/ITxpo 2012』は、東京では、10月3〜5日に開催されました。
詳細は、以下でご覧いただけます。 www.gartner.co.jp/symposium

 

注:トップ10とありますが、これはあまたなテクノロジ・トレンドの中で、今後企業にとって最も重要となるであろう10個のテクノロジ・トレンドを選択したものであり、トップ10の並び順がそれぞれの重みを意味するものではありません。

参考資料
【海外発プレスリリース】 本資料は、ガートナーが発信したプレスリリースを一部編集して、和訳したものです。 本資料の原文を含めガートナーの発信したリリースはすべて以下でご覧いただけます。 http://www.gartner.com/it/section.jsp

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