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ホーム2010年 プレス・リリース − ガートナー、2010年以降にIT企業とユーザーに影響を与える重要な展望、『Gartner Predicts 2010』を発表

2010年1月27日
ガートナー ジャパン株式会社
広報室

ガートナー、2010年以降にIT企業とユーザーに影響を与える重要な展望、
『Gartner Predicts 2010』を発表

今年の展望レポートでは56の市場、トピック、業種を網羅

米国コネチカット州スタンフォード発 − 2010年1月13日 − ガートナーは本日、2010年以降にIT部門およびユーザー部門に対し長期的に大きな変化を与える重要な展望、『Gartner Predicts 2010』を発表しました。これらの展望レポートは、現在および今後のビジネスの本質を変えるトレンドと事象を明らかにします。

これらは、ガートナーが調査対象としている各分野から最も重要かつ注意すべき予見として選ばれたものであり、今回挙げられたトレンドとトピックは、ITにおけるパワー・バランスやITの焦点に変化を与えます。ガートナーのアナリストによれば、IT資産の所有権と収益の流れのシフトという2009年以来のテーマには変わりなく、さらに明確になるとともに焦点がより絞られています。消費者需要、供給、規制の3者間の新たなバランスに合わせてマクロ経済環境の調整が進む中、2010年は前年の予見がさらに広げられ、ユーザーとITのかかわり方における変化まで網羅しています。

ガートナーのバイスプレジデント兼リサーチ・フェローのブライアン・ガメージ (Brian Gammage) は次のように述べています。
「企業が経済環境の回復に向けたプランを策定し、成長局面へ戻る準備を進めている現在、ガートナーは2010年の展望レポートにおいて、ITのコントロールとパワーのバランスにおける重大な変化がもたらす影響に焦点を当てています。あらゆるIT投資の判断に対して財務と規制の両面からの監視が強まっている今、これらの影響を受けずに済む組織はほとんどないでしょう」

チーフ・ガートナー・フェローでマネージング・バイスプレジデントのダリル・プラマー (Daryl Plummer) は次のように述べています。
「2009年、数多くの組織が財源と予算の両方でさまざまな課題に直面しましたが、これはITへの投資判断における全般的なガバナンス (統制) 態勢にいくつかの重大な変化を引き起こし、アカウンタビリティ (説明責任) と透明性に向けたトレンドが促進されることになりました。IT導入の正当な根拠を明確に示すことが求められる現在、CFOはより積極的な役割を担わなければなりません。2010年、ほとんどの企業は成長局面に戻るための準備を整えていますが、このような財政面の厳しいチェック態勢が解かれることは、当分ないでしょう。ビジネスの用語を使って円滑にコミュニケーションを図る能力は、ITリーダーにとって必須条件になっています」

ガートナーは、企業がこれらの変化からダメージを受けることなく、逆にこれらを有利に生かすための行動を促し、準備態勢を整えることを狙いとして、重要な展望を発表しています。ガートナーによる2010年以降の重要な展望は、次のとおりです。

2012年までに、IT資産を自社で保有しない企業の割合は20%に達する
仮想化、クラウド対応サービス、企業ネットワーク上での従業員個人所有のデスクトップ/ノートブック・システムの使用など、互いに関連する複数のトレンドによって、企業のITハードウェア資産の減少に向けた動きが促進されるでしょう。

データセンターや、従業員のデスクにおけるコンピューティング・ハードウェアのニーズがなくなることはありません。しかし、ハードウェアの所有権が第三者へ移る場合、ITハードウェア業界のあらゆる局面で大きな変化があるでしょう ―― 例えば、企業IT予算の縮小や、より戦略的なプロジェクトへの再割り当て、企業ITスタッフの削減または新たな役割に応じた再トレーニング、ITハードウェア購入の新たな発注者の要件を満たすための大幅な変化などが挙げられます。

2012年までに、市場をリードするクラウド・アグリゲーター (クラウド・サービスを通じて提供) の中で、インドを中心とするITサービス企業の占める割合は20%に達する
現在インドを中心とするITサービス企業は、市場で確立されたポジションと高レベルの信頼性を基盤に加速度的な収益成長モデル (労働を基盤にした成長に直接関係しないモデル) の実現を模索しているとともに、興味深い研究開発 (R&D) 活動を展開していると、ガートナーではみています。これは特にクラウド・コンピューティングの分野で顕著です。インドを中心としたこれらのベンダーが提供するサービスは、集合的に市場のクラウド・アグリゲーターの重要な1セグメントとなり、クラウド・ベースのアウトソーシング・オプション (いわゆるクラウド・サービス) を提供することになるでしょう。

2012年までに、Facebookがソーシャル・ネットワークの統合とWebのソーシャル化 (社会化) のハブとしての役割を担う
Facebook Connectや他の同じような仕組みを通じ、Facebookは分散された相互運用的なソーシャルWebの発展を支援するとともに、これをリードする役割を担うことになるでしょう。Facebookがこのまま広がり続け、他のソーシャル・ネットワークを凌駕する存在となるにつれ、Facebook以外のソーシャル・ネットワーク、コミュニケーション・チャネル、メディア・サイトにとって、このような相互運用性は成功に不可欠な要素になるでしょう。

他のソーシャル・ネットワーク (Twitterを含む) も、コミュニケーションやコンテンツの分野でいっそうの普及と特化を進め発展していきますが、Facebookはソーシャル・ネットワーク全体の共通基盤的な存在になるでしょう。

2014年までに、ほとんどのITビジネス・ケースにCO2対策コストが含まれるようになる
今日、サーバの仮想化とデスクトップの電力管理は電力コストの大幅な節約に一役買っており、このような節減効果がプロジェクト投資の正当性を表す根拠になっています。ビジネス・ケースにCO2対策コストを組み込むことでさらなる節減対策を進められるとともに、CO2排出に対するチェック態勢の強化に備えることができます。

CO2排出への責任に対する経済的・政治的なプレッシャーによって、ビジネス・ケースでCO2対策コストを数値化する必要に迫られる企業はますます増えるでしょう。ベンダー各社は、自社製品のCO2ライフサイクルの統計情報を提供しなければ、市場シェアが低下することになります。ビジネス・ケースにCO2対策コストを含めることにより、置き換えサイクルは若干早まると考えられます。ITの通常の運用環境においてCO2対策コストがコスト全体に与える影響は、概算でコスト全体の1〜2%増というのが妥当なところです。このため、CO2対策コストは市場の規模ではなく、市場シェアの変化に影響を与えることになるでしょう。

2012年、新しいPCの有効寿命全体を通じた温室効果ガス排出の60%は、ユーザーが初めて電源を入れる前の段階で発生する
PCの製造に必要な電力の削減に向けた取り組みは、なかなか進捗していません。一般的なPCの場合、その有効寿命全体を通じて消費する化石燃料は、PCの重量の10倍に上りますが、そのエネルギー消費のおよそ80%は依然として製造と輸送時に発生しています。

購買担当者、および購買の判断に影響力を持つユーザー間における意識の高まり、エコラベルからの大きなプレッシャー、さらにコスト面のプレッシャーと社会的なプレッシャーは、温室効果ガス排出の問題に対するIT業界の意識を高める役割を果たしました。今日、顧客からの提案要請書 (RFP) で、製品とベンダーの両方について環境関連の基準を盛り込むことが求められるケースは珍しくありません。環境への配慮に対する意識の高まりと法的規制の強化によって、製造および利用時のCO2排出に対する認識も高まるでしょう。ITプロバイダー各社は、CO2排出に関するデータの開示を求める顧客の数が今後ますます増加することを覚悟しておく必要があります。

2015年までにインターネット・マーケティングの規制が進み、2,500億ドルに上る全世界のインターネット・マーケティング支出が統制される
「スパム」根絶に向けた国際的な取り組みにもかかわらず、今日すべてのマーケティング・チャネルに見られる混乱状態は相変わらず続いています。より高いアカウンタビリティ (説明責任) に対するプレッシャーは、こうしたスパムなどに煩わされているユーザーからの反発が、最終的に規制当局によるインターネット・マーケティングの規制につながっていくことを意味しています。このような新しい規制が施行されると、インターネットを基盤にしたマーケティングに重点を置く企業は顧客へのマーケティングを効果的に展開できなくなり、競合上不利な立場に置かれることになるでしょう。現在インターネット・マーケティング・ソリューションは高い成長率で推移していますが、これらの規制によって企業はマーケティング資金をインターネットに代わる他のチャネルへ振り替えるようになるため、インターネット・マーケティング・ソリューションのみに集中して販売活動を行っているベンダーは、市場の下降局面に直面することになるでしょう。

2014年までに、30億人を超える世界の成人人口がモバイル・テクノロジやインターネット・テクノロジを通じて電子取引を実行できるようになる
2014年末までに、新興経済市場におけるモバイル・テクノロジとインターネット・テクノロジの普及は急速に進むでしょう。これと同時に、モバイル環境での支払いや商取引、バンキングも進み、ユーザーはモバイル・デバイスやPCからインターネットを通じた電子取引をいっそう簡単に行えるようになります。これら2つのトレンドが組み合わさり、2014年までに世界の成人人口の大多数が電子環境でさまざまな取引を行えるようになるでしょう。

2014年までにモバイルの普及率は90%、モバイル接続数は65億に達すると、ガートナーではみています。モバイルの普及は均一には進まず、例えば新興のアジア地域における普及率は68%、アフリカ大陸での普及率は56%になると見込んでいます。携帯電話の所有者やインターネット・アクセスが可能なすべてのユーザーが電子取引を実行するわけではありませんが、いずれにしても電子取引を実行できる環境を手にすることになります。2014年までにこれらの新興市場では依然として現金取引が主流となりますが、成人層では電子取引のための基盤が着々と整うでしょう。

2015年までに、Web環境における検索エンジンの役割と同様に、モバイル環境のコンシューマー・サービスと関係性にとってコンテキスト (文脈) が重要な役割を果たすようになる
Web環境では検索が情報とサービスを整理するための「鍵」となっていますが、スマートフォンおよびIT環境でエンドユーザーが利用するその他のあらゆるセッションや環境を通じ、極めて高度にパーソナライズされた環境をユーザーへ提供する上で、コンテキストが「鍵」となるでしょう。検索ではユーザーの関心を引き寄せ、分析にも利用できるコンテンツを生成するところに主眼が置かれていますが、コンテキストではパターンの観測 (特に場所、プレゼンスおよびソーシャル・コミュニケーションのパターン) に主眼が置かれます。さらに、検索はWebから情報を引き出すこと (プル) が基盤になっていますが、コンテキストに基づく質の高いサービスでは、ほとんどの場合ユーザーにあらかじめ情報を提供すること、または情報を送り出すこと (プッシュ) が基盤になっています。

このようなコンテキスト・ビジネスモデルでは、コンテキスト・プロバイダーが最も有力なポジションを確保することになるでしょう。今後3年間、Web、デバイス、ソーシャル・プラットフォーム、通信サービス・プロバイダー、エンタプライズ・ソフトウェア・ベンダーおよび通信インフラ・ベンダーの各社は、有力なコンテキスト・プロバイダーとなるための競争を繰り広げることになるでしょう。コンテキスト・プロバイダーにならないWebベンダーは、自社の顧客が他のコンテキスト・プロバイダーへ流出するリスクを負うことになり、モバイル・ビジネスおよび従来のWebビジネスにも影響が出るでしょう。

2013年までに、全世界を通じ、携帯電話がPCに代わってインターネット・アクセスの最も一般的なデバイスになる
ガートナーのPC設置ベース予測では、2013年における使用PCの総数は17億8,000万台に達します。一方、スマートフォンおよびブラウザを実装した携帯電話を合わせた設置ベースは2013年までに18億2,000万台を超え、その後もPCの設置ベースを上回っていくでしょう。

通常、モバイル環境からWebサイトにアクセスしたユーザーのクリック数は、PCからのクリック数よりも少ないのが一般的です。現在、小型のモバイル・デバイスをサポートするWebサイトおよびWebベース・アプリケーションの数は増加しているものの、まだ対応していないサイトやアプリケーションも数多く存在します。小型画面のフォーマットに合わせて最適化されていないWebサイトは、その所有者にとって市場障壁となります ―― 数多くのコンテンツおよびサイトは、フォーマットの見直しと再構築を迫られることになるでしょう。

 

これらの展望に関する詳細情報については、ガートナーのレポート『Gartner's Top Predictions for IT Organizations and Users, 2010 and Beyond: A New Balance』をご覧ください。本レポートでは、ITがもたらす能力の「民主化」に向けた現在のトレンドも含め、本プレスリリースで紹介した長期的な変化が与える影響を詳細に検証しています。

1月27日、本プレスリリースでコメントを引用したガメージとプラマーは『Gartner Top Predictions for 2010: Coping with the New Balance of Power』と銘打ったウェビナーを開催し、これらの展望がITのパワー・バランスと焦点をどのように変えるのかを検証します。27日のウェビナーへの登録は、http://www.gartner.com/predicts で受け付けています (登録により、リプレイをご覧いただくことも可能です) 。

『Gartner Predicts 2010』は56の市場、トピックおよび業界を網羅し、展望の数は全体でおよそ250に上ります。経済の下降と不況の後遺症を考慮したアナリストによるこれらの展望によって、ビジネス、業界およびITプロバイダーについて、その変化の概況が浮き彫りにされます。2010年、成長局面への復活に向けて準備を進めている企業にとっても、また現在も不況の影響下にある企業にとっても、これらの展望はITへの投資とビジネス戦略の幅広い局面で判断を下さなければならないITリーダーとビジネス・リーダーが意思決定を下す指針となります。ガートナーの2010年における展望レポートは、ガートナーのWebサイト [Gartner Predicts] でご覧いただけます。各レポートはトピック、業種、市場別に分類されています。

 

参考資料
【海外発プレスリリース】
本資料は、ガートナーが発信したプレスリリースを一部編集して、和訳したものです。
本資料の原文を含めガートナーの発信したリリースはすべて以下でご覧いただけます。
http://www.gartner.com/it/section.jsp

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