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ホーム2009年 プレス・リリース − ガートナー、世界のCIO 1,500人の調査結果を発表

平成21年3月18日
ガートナー ジャパン株式会社
広報室

ガートナー、世界のCIO 1,500人の調査結果を発表
小手先のITコスト削減よりIT活用によるコスト削減を

〜日本のCIOは経営者にITの本来の価値を認識させるべき〜

 ガートナー ジャパン株式会社 (所在地:東京都目黒区、代表取締役社長:日高 信彦) は、同社の事業部門である「エグゼクティブ・プログラム (EXP)」において実施した2009年の課題に関するEXP CIOサーベイの結果について発表しました。

 ガートナーのEXPでは毎年、3,700人に上るCIOメンバーを中心に、CIOが抱える次年度の課題を調査しています。2008年9〜12月に行われた調査では、2009年のCIOの課題について世界48カ国の1,500人以上のCIOから回答を得ました。回答者が属する組織のIT予算の合計は1,380億ドル以上で、政府機関を含むあらゆる業種をカバーしています。日本では、EXPのメンバーを含む61人のCIOから回答を得ました。回答企業のIT予算の合計は約1兆6,000億円で、1社当たりの平均は260億円強となっています。

 本調査では、2009年にCIOが重視する「ビジネス面の優先度」「テクノロジ面の優先度」「戦略面の優先度」および「IT部門のスキルを主要な機能 (役割) 別にCIOが評価した調査」「IT予算の投資先をグローバルと日本で比較した調査」などについて結果が得られました (「ビジネス面の優先度」「テクノロジ面の優先度」については稿末に順位表を記載)。

 ガートナー ジャパンは、今回の調査結果を分析し、今後の日本のCIOが取るべき施策として、次の2つを挙げています。

  • 景気の低迷から、コスト削減圧力の高まる中、小手先のITコスト削減にのみ注力するのではなく、テクノロジ面でのパフォーマンスや、プロセス、ケーパビリティ、人材スキル、ガバナンスなど、IT部門が保有しているコア・ケーパビリティ (中心的な能力) を活用して、企業コストの削減に貢献すべきである。

  • コスト削減圧力により、経営トップがITの価値を見失わないよう、強固なITガバナンス体制を構築し、ITのビジネス・ソリューション提供能力を単純な合理化・効率化にとどめず、経営の意思決定に重大な影響を及ぼす「情報」を提供する活動を促進させるべきである。

 日本とグローバルのCIOの回答に共通して見られる傾向は、次の4点です。

  • 2009年にCIOが重視する「ビジネス面の優先度」では、「企業コストを削減する」が、グローバル/日本ともに第2位に − 昨年対比で、グローバルでは第5位から、日本ではランク (トップ10) 外から急上昇。低迷する経済状況の中で、経営トップがCIOやIT部門に対して単純にITコストの削減を求めるのではなく、企業・組織全体およびビジネス構造自体を見直し、コストを低減させる役割を期待していることがうかがえます。

  • 「戦略面の優先度」(※1) では、「ビジネス戦略とIT戦略、および、ビジネス計画とIT計画の一体化を促進する」が、グローバル/日本ともに第1位に − 経済環境が不透明な時期に、ITコストをビジネスの価値としてひも付け、ステークホルダーに提示する必要性が急務となっていることが内外でうかがえます。

  • 「戦略面の優先度」では、「ITコストを削減する」が、グローバルで第2位、日本で第3位に − グローバルでは、2008年の第10位 (2007年はランク外) から上昇、日本では、ランク外からの急上昇。景気低迷の中、ITコストを削減することは急務との状況がうかがえます。

  • 「IT部門のスキルを主要な機能 (役割) 別にCIOが評価した調査」では、グローバル/日本ともに、「ビジネス・インテリジェンス (BI)」が最低の評価に − 次いで、「エンタプライズ・アーキテクチャ」「ビジネス部門との関係構築」「ビジネス・プロセス改革」などが低い評価でした。また、今後3年間で、最もスキル向上が求められる分野については、前述の現在低位である分野すべてが選択されていました。現在のIT部門にはビジネス志向のスキルが足りないと認識されていることがうかがえます。

 また、日本のCIOの回答には、グローバルのCIOと比較して、次のような特徴が見られます。

  • 「ビジネス面の優先度」では、日本は「既存顧客との関係を強化する」が、2008年の第4位から第1位に上昇 − グローバルでは、「ビジネス・プロセスを改善する」が2005年から5年連続で第1位にランキング。2008年は、日本でも第1位に「ビジネス・プロセスを改善する」がランキングされていましたが、2009年は第4位となりました。

  • 「戦略面の優先度」では、日本は「有能なIT要員を獲得し、能力開発を図り、定着させる」が第2位に − グローバルでは同項目が第8位 (2008年は第3位、2007年は第4位) に急落。日本では、2008年に第3位、2007年に第1位と常にトップクラスの優先度でした。

  • 「テクノロジ面の優先度」では、日本は「サーバ/ストレージ技術 (仮想化)」が第1位に − グローバルでは同項目が第3位、グローバルの第1位は、2006年から4年連続で「ビジネス・インテリジェンス (BI)」。日本で「ビジネス・インテリジェンス (BI)」は第2位となっており、2007年の第9位、2008年の第3位と着実にランキングが上昇しています。

  • 「テクノロジ面の優先度」では、日本は「サービス指向のアプリケーションおよびアーキテクチャ」が第4位 (グローバルは第9位)、「クラウド・コンピューティング」が第10位 (グローバルはランク外) に − 新しいテクノロジに関心を示す傾向が見られます。

  • 「IT予算の投資先をグローバルと日本で比較した調査」では、日本は、グローバルに比べて、情報アプリケーションの比率が低く、基幹系アプリケーションの比率が高い − 情報アプリケーション (企業効率の向上を目的として、自社を管理し、統制するための情報を提供するアプリケーション [例: 意思決定/コンプライアンス/レポーティング/プランニング/コミュニケーションのためのアプリケーション]) の比率が低い (日本:14%、グローバル:20%) のに対し、基幹系アプリケーション (ビジネス・オペレーションの合理化を目的として、多くの場合、基本的・反復的な業務処理 [受注、購買、請求など] を自動化することでコスト削減に貢献するアプリケーション) の比率が高い (日本:38%、グローバル:26%)。このことから、日本では、ITに対する期待を合理化・効率化のための道具として見る傾向が強く、情報戦略に基づいた経営者の意思決定支援のための投資対象と見る傾向が低いと考えられます。これは、日本の経営者がITを単純に自動化の道具としてとらえる傾向が強く、ITが本来的に保有しているさまざまな能力 (コア・ケーパビリティ) を認識していないことに由来すると考察されます。

 2009年にCIOがビジネス面で重視する項目は、次のような順位になりました。

2009年におけるビジネス面の優先度
2009年におけるビジネス面の優先度
「-」:上位10項目以下のランキング項目
出典:ガートナー

 また、テクノロジ面の優先度では、次のような順位になりました。

2009年におけるテクノロジ面の優先度
2009年におけるテクノロジ面の優先度
「-」:上位10項目以下のランキング項目
出典:ガートナー

「※1」「※2」:戦略面の優先度の10項目、およびグローバルのそれぞれの上位10項目については、http://www.gartner.co.jp/exp/pr20110303-01_full.html#global で紹介しております。

関連するプレス・リリース
ガートナー、世界のCIO 1,500人の調査結果を発表 日本の経営トップの意識はグローバルより3年遅れ 〜CIO自身の意識は、グローバルに後れを取らず〜(2008年3月19日)

参考資料
【本社発プレスリリース】
Gartner EXP Worldwide Survey of More than 1,500 CIOs Shows IT Spending to Be Flat in 2009

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